たかむら耳鼻咽喉科

耳・鼻・喉・アレルギーのクリニック 096-382-8700

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くびの病気

くびの病気

よくある病気
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※当院で行えない検査・治療・手術等につきましては適切な病院にご紹介させていただくことがあります。

甲状腺

甲状腺
甲状腺

甲状腺とは?

甲状腺はのどぼとけの下にある蝶のような形をした臓器です。気管の前に位置しています。
普通の人で15g程度の小さな臓器です。
くびにコリコリしたものがあるモグ

甲状腺の働き

甲状腺ホルモンを作っています。甲状腺ホルモンは、からだ全体の新陳代謝を促進する働きがあります。 通常、甲状腺ホルモンは、多すぎたり少なすぎたりしないようバランスが保たれています。
甲状腺ホルモンが多すぎる(甲状腺機能亢進症)と、体重が減ったり、手がふるえたり、脈が速くなって動悸を感じたり、暑がりになり汗をかきやすくなり、イライラしたり、下痢になります。この状態の代表的なものがバセドウ病です。
反対に甲状腺ホルモンが少なくなる(甲状腺機能低下症)と、むくんで体重が増えたり、脈はゆっくりになり、いつもボーッとして眠たがりになったり、寒がり、髪が抜けやすく、便秘になります。

甲状腺の検査

・超音波検査(エコー)
腫れ方の様子やしこりの形状を観察します。すぐに検査ができますし、痛みもないので手軽に可能です。腫瘍が疑われる場合には、注射器で細胞を少しとって調べることがあります。 血液検査と同じ太さの注射針で、チクッとする程度です。

・血液検査
甲状腺ホルモンと、それを調節しているTSH(甲状腺刺激ホルモン)というホルモンや、疑われる病気によっては「甲状腺に対する抗体」の量を調べます。

甲状腺の病気

慢性甲状腺炎(橋本病)

甲状腺に慢性の炎症が起こり、甲状腺が腫れてくる良性の病気です。大人の10人に一人がこの病気をもっているとも言われています。 女性に多く、男性の2倍以上にみられます。甲状腺に対する抗体が出来ることが橋本病の原因とされています。進行すると甲状腺機能低下症(甲状腺ホルモンが足りない状態)になることがあり、むくみ、寒がり、便秘、物忘れなどの症状が出てきます。

甲状腺機能低下症の他の原因として、甲状腺の手術をしたあとや、脳下垂体の病気、ある種の薬の副作用のために起こることがあります。 特に、ヨード系うがい薬や一部の健康食品(昆布のエキスなど)を常用すると、大量に含まれている「ヨウ素」によって甲状腺の働きが抑えられ、機能低下症になることがあります。 この場合は、それを止めれば治ります。
持続する低下症の方には、甲状腺ホルモン薬を使用します。

甲状腺機能亢進症

動悸(ドキドキ)、手のふるえ、汗かき、倦怠感などの症状があらわれます。食欲があるのに体重が減ってきます。人によっては目がとびだしてくることがあります。女性に多く、男性の約5倍、200人にひとりくらいの割合です。甲状腺を刺激するタイプの抗体が出来ることが原因です。治療では薬を使うことが多いですが、海外では放射線(アイソトープ)治療もよく行われます。どちらの治療法にも長所、短所があります。 薬で副作用が出た場合や、妊娠を控えていてアイソトープが使えない場合は、手術で腫れた甲状腺を小さくする方法がとられます。

亜急性甲状腺炎

甲状腺のウイルス感染が原因と言われています。
発熱と前頚部の痛みに加えて、動悸(ドキドキ)、手のふるえ、汗かき、倦怠感などの甲状腺ホルモン過剰症状を伴います。炎症は長引くこともあり、痛みや発熱症状が強い場合は、ステロイドの内服で治療します。

甲状腺の腫瘍

甲状腺が大きくなった状態を一般に甲状腺腫と呼びます。その中で、部分的にしこりのように腫れる場合を「結節性甲状腺腫」といいます。結節性甲状腺腫の中には、良性腫瘍と悪性腫瘍が含まれますが、その約95%が良性のものです。

良性の甲状腺腫

・腺腫様甲状腺腫
甲状腺の細胞が増殖(過形成)して、しこり状に発達しているものです。

・濾胞腺腫
被膜(腫瘍を囲む線維性の膜)に包まれ、周囲の甲状腺を押しひろげるように腫瘍細胞が増大します。悪性腫瘍との鑑別が難しいことがあり、サイズが大きい場合や血液検査の結果によっては手術が選択されることもあります。

・甲状腺嚢胞
甲状腺内に袋のようなものができて、その中に血液などの液体が溜まっている状態です。サイズが大きく、首の圧迫感や飲み込みづらさなどの症状があるときは針を刺して内部の液を抜き取ることもあります。
超音波(エコー)で調べると、10人中3人に甲状腺の中に結節があると言われています。 全く症状がないのに健診などで見つかる方も多いです。 超音波検査が広まったことで手で触れないようなものでも見つかるようになりましたが、良性のものでは治療はせずに経過をみることがほとんどです。 

甲状腺がん

甲状腺の腫瘍は、ほとんどの場合良性ですが、まれに悪性のもの(がん)があります。甲状腺がんの約90%が甲状腺乳頭がんと呼ばれるもので、比較的たちがよく、すぐに命を脅かすものではありません。 
甲状腺がんの基本治療は手術です。
しかし、大きさや位置、がんの種類によっては定期的なエコー検査のみで経過観察となることもあります。
※甲状腺のホルモンコントロールや手術を要する可能性がある場合、専門の医療機関に紹介させていただくことがあります。

唾液腺

唾液腺
唾液腺
唾液腺というのは唾液(つば)を作る組織のことです。唾液腺には大唾液腺と小唾液腺があります。大唾液腺は耳下腺、顎下腺、舌下腺の3つからなり、ここで作られた唾液は管を通じて口腔内に導かれます。 一方、小唾液腺は口腔粘膜やのどの粘膜の一部に存在し、直接口腔内に唾液を分泌しています。

唾液腺の病気

唾石症

◎症状
唾石症とは、唾液に含まれるカルシウム塩が固まってできた唾石(結石)が唾液管を狭窄あるいは閉塞することで、唾液腺が腫れる病気です。顎下腺管は他の唾液管に比べて長く、唾液が粘稠である等の理由で顎下腺では唾石ができやすいと言われています。
特に食事の際に腫れ、食後しばらくすると痛みや腫脹が少し軽くなることが特徴です。
食事によって唾液の量が増えるのですが、唾石に邪魔されて口の中に出ることができず唾液腺の中に溜まってしまうためです。

◎検査
エコー(超音波検査)で唾石を確認します。唾石の位置や大きさによってはエコーではエコーで唾石が見えなくても唾石症が強く疑われる場合はCT検査にて確認します。

◎治療
唾石の大きさ、位置によっては自然に排出されることもあります。その為、唾液腺のマッサージを指導することもあります。
石が出口の近くであれば口の中から小さな切開を行い摘出することもできますが、摘出が難しい場合は全身麻酔下での手術の適応となります。
手術では唾液腺ごと取り出すことが多いですが、近年では非常に細い内視鏡を使って摘出することもあります。

流行性耳下腺炎

◎症状
ムンプスウイルスが原因で片側あるいは両側の唾液腺の腫脹を特徴とするウイルス感染症。一般的には『おたふくかぜ』と呼ばれます。
2~3週間の潜伏期(平均18日前後)を経て発症し、通常1~2 週間で軽快します。症状としては、発熱、耳下腺の腫れ、咽頭痛などです。最も多い合併症は髄膜炎であり、その他髄膜脳炎、睾丸炎、卵巣炎、難聴、膵炎などを認める場合もあります。
難聴の合併症を起こした場合、ほとんど聞こえないレベルの難聴になることもあり確立した治療法もありません。一生治らないことがほとんどですので、予防が非常に大事です。

◎治療・予防
流行性耳下腺炎には治療薬はなく、基本的に対症療法です。発熱、痛みに対して鎮痛解熱剤の投与を行い、経過をみます。
効果的に予防するにはワクチンが有効です。
有効性については、ワクチン接種後の調査にて、接種者での罹患は1 ~3%程度であったとする報告があります。接種後の抗体価を測定した報告では、多少の違いがあるが、概ね90%前後が有効なレベルの抗体を獲得するとされています。
日本ではおたふくかぜの予防接種は定期接種項目には入っておらず、任意接種であり、費用は自己負担となっているのが現状です。
大人でもかかることのある病気ですので『ワクチンを打っていないor打ったかわからない』、『おたふくかぜにかかったことがない』などの場合、抗体検査を行い結果によってはワクチンを接種することをお勧めします。

反復性耳下腺炎

◎症状
 多くは6歳頃までに耳下腺の腫れを繰り返す病気です。口腔内の雑菌による感染、耳下腺の先天性異常、唾液停滞、アレルギー反応、ウイルス感染、内分泌の異常など多くの発症要因が推定されますが、現在のところ明確な原因は特定されていません。
初めて腫れたときはおたふくかぜとの区別が困難なこともあり、繰り返し腫脹することで診断されることもあります。おたふくかぜと異なり、発熱の症状は軽く高熱が出ることは多くありません。

◎治療
基本的には鎮痛解熱剤などの対症療法のみで経過をみます。2~3日程度で良くなることが多いです。細菌の感染が疑われる際は抗生物質を使用することもあります。

成長とともに自然と回数が減っていきます。10歳以降まで繰り返すことはほとんどありません。

唾液腺腫瘍

◎症状
唾液腺にできる腫瘍の8~9割は顎下線と耳下腺にできます。
顎下線にできる腫瘍の3~4割、耳下腺にできる腫瘍の2~3割は悪性のもので決して珍しいものではありません。
悪性腫瘍でも初期には症状がないことが多く、首のしこりとして感じる程度です。
腫瘍が大きくなると、痛みがでたり、耳下腺腫瘍では顔面神経麻痺を起こすこともあります。

◎検査
唾液腺腫瘍を疑う場合、まずは超音波(エコー)検査で腫瘍の有無を確認します。
腫瘍がある場合、腫瘍を針で刺して細胞を検査する穿刺吸引細胞診を行ったり、MRIやCT検査で腫瘍の広がりを確認したりします。

◎治療
治療は基本的に手術で腫瘍を取り除きますが、良性腫瘍の場合はそのまま様子を見ることもあります。

リンパ節

リンパ節とは?

免疫器官の一つで、全身の組織から集まったリンパ液が流れるリンパ管の途中にあります。 身体に害になるものを取り除くフィルターのような役割をしており、リンパ管の要所要所に存在するリンパ節によって、リンパの中に入った細菌やガン細胞・異物はとらえられます。全身に存在し、その数は400~600個と言われています。リンパ節は細菌やウイルスを退治するために炎症を起こしますが、それは体のあちこちで関所のように体を守っているからなのです。

リンパ節が腫れる病気

リンパ節炎

最も多い原因で、特に首のリンパ節の腫れの場合は急性咽頭炎、急性扁桃炎、急性副鼻腔炎、唾液腺の急性炎症、あるいは虫歯などによってもリンパ節が反応して炎症を起こして腫れてしまいます。
痛みを伴って急に腫れますが、消炎鎮痛剤を使用し原因疾患がある場合にはその治療を同時に行うことによって1~2週間程度の経過で良くなる場合がほとんどです。 

注意しなくてはならないリンパ節の腫れ

悪性リンパ腫

血液中の「リンパ球」ががん化した疾患であり、主にリンパ節、脾臓および扁桃腺などのリンパ組織に発生します。 リンパ節で増える場合は、首や腋、足の付け根などのしこりとして感じたり、おなかの腫れとして感じることがあります。また、扁桃腺が腫れたり、脾臓が腫れておなかの張った感じがすることもあります。これらの腫れやしこりはあまり痛みがなく、風邪の時に腫れる場合よりも大きな腫れとなり、消えることなく徐々に大きくなっていきます。
また、全体的な症状として、風邪を引いていないのに続く熱や、寝汗、原因のはっきりしない体重減少などがあり、リンパ腫のB症状と呼ばれています。その他、倦怠感や、息切れなどの貧血の症状が現れることもあります。
しかし、リンパ腫の多くは、症状が乏しく、健診でレントゲンやエコーの異常などで発見される場合もあります。 

がんの転移

「転移」とは、がん細胞が最初に発生した場所から、血管やリンパに入り込み、血液やリンパの流れに乗って別の臓器や器官に移動し、そこでふえることをいいます。リンパの流れが集まる場所であるリンパ節に転移したり、肺や肝臓、脳、骨など血液の流れが豊富な場所に転移することが多いです。
特に耳鼻科で扱う首のリンパ節に転移しやすいのは、口腔がん、咽頭がん、喉頭がん、甲状腺がん等が挙げられます。 
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熊本市耳鼻咽喉科 高村耳鼻咽喉科医院
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