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Posted:2018.03.24 | Category: 雑談
Posted:2018.03.22 | Category: 雑談
3月19日、今年度の医師国家試験の結果が発表になりました。
合格率は90.1%。
まぁ例年とそこまで大きな変動はなかったようです。
今年からは問題数が500問から400問に。日程も3日間から2日間に短くなりました。
合格者は9024人。
9000人を超えるのは初めてだそうです。
医師不足ということで医学部の定員をどんどん増やした影響がでてきましたね。
合格率9割なので、楽勝な試験かと思われるかもしれません。
歯科国家試験は今年の合格率が64.5%ですから。全然違いますな。
医師国家試験は当たり前ですが全ての診療科目が出題範囲です。
つまり、耳鼻科も内科も外科も眼科も皮膚科も全ての知識が必要。
合格率が高いとはいっても大変なんです(;・∀・)
試験の1か月くらい前からは本当に1日15時間以上は軽く勉強してました。
いや~二度と受けたくない(*_*;
国家試験の問題が1日1問出題される医療系サイトがあるのですが、解いてみると結構余裕です。
まぁ実際に日々使う知識なので当然なのですが、必死に勉強したものって覚えているものですね。
普段あまり使わない循環器とか皮膚科とかは正解率下がりますが(^-^;
なんにせよ新しく医師免許を手にした9000人には頑張っていただきたいですね。
これから2年間は臨床研修医として各病院で働くことになりますが、大変なことも本当にた~くさんありますからね(^^)/
Posted:2018.03.19 | Category: 雑談
今月で当院は開業32周年を迎えます。
別に区切りでもないのですが、古くなった機材をこの度入れ替えました。
まずは院長の机。
頑丈ではありますがだいぶくたびれています。
一部だけ塗装が削り取られており、これは院長の『膝』が32年間当たり続けた場所。
年季があります。
新しい机を搬入。
だいぶイメージが変わりますね。
他、古くなってガタガタしだした椅子たちも入れ替え。
一部はスタッフの自宅で使用(^^♪
ネブライザー前に新しい椅子。
そのほか、レントゲン室や聴力検査室の椅子なども変わりました。
机や椅子の色が変わっただけで、部屋全体が明るくなった印象(^^♪
病院というのは体調が悪い時に行く場所なので、せめて病院の雰囲気だけでも明るい方がいいですね(^^)/
はい、ご覧の通り花粉症がピークを迎えております。
花粉症の治療は基本的に
・花粉を避ける
・薬を使う
・免疫療法
などが挙げられます。
しかしここ最近、『やってはいけない治療』をいままで受けていて、相談されることが続きました。
基本的には『ステロイドの使い過ぎ』です。
去年も同じ時期に一度書きました。
(⇒2017年3月10日の記事『ステロイドと花粉症』)
最初に書いておきますが、ステロイドを延々と使用しないといけないような花粉症の患者さんなんてほとんどいません。
ステロイドの投与方法はいろいろあるのですが、まずは『ステロイド筋注』。
この治療、いまだにやっている病院があるのが驚きなのです(・_・;)
調べてみると『花粉症のシーズンに一回注射すればOK』といったフレーズで結構宣伝してますね。
熊本でもどうやらやっている病院があるらしいです。
脂溶性ステロイド、特にケナコルトという薬剤を筋肉内に注射します。
ステロイドはアレルギーに対して非常に強い効果を持つのですが、同時に副作用の危険性もあります。
なにより、この投与方法だとジワジワと効果が続いてしまいます。
つまり、何か副作用が生じたとき、すぐに中止することができないわけですね。
ステロイドの副作用として有名なものは、易感染性(感染症にかかりやすくなる)、糖尿、高血圧、消化性潰瘍、月経異常、満月様顔貌などなどあります。
そして筋肉注射のときによく聞く副作用が『注射した部分の陥没』。これは何人も見たことがあります。
他に、『ステロイドの鼻粘膜注射』なんてのもあります。鼻の粘膜に直接注射するわけですが、失明したという報告があります。これも未だに行っている病院があるそうな...
こんな治療を受けるくらいならステロイドを内服したほうが良いわけですが、内服しすぎるのも問題です。
内服薬でよく使われているのが『セレスタミン』というお薬。
これはポララミン(アレルギーのお薬)とステロイドの合剤です。
ポララミンは古いアレルギーのお薬で、アレルギーにももちろん効くのですが、古いお薬で非常に眠気も強い。
これを花粉症のシーズンに1~2か月連続で処方されていた方がいました。
眠気も強いのに、我慢して使用していたそうです。
ついでに言うと、ポララミンを延々と内服していた方もいました。
やはり眠気が強いのを我慢していたとのことです。
今シーズンは普通のお薬に変更しましたが、眠気もなく全然問題ありませんでした(・_・;)
いずれの投与方法にしろ、ステロイドは必要性がなければ長期的に使用すべき薬ではありません。
花粉症は普通に治療しましょう(^^)
とりあえずの保管場所で撮影したので、周りが散らかってるのはご勘弁ください(^-^;
以前からずっと導入したかった超音波(エコー)検査がやっと導入できました!!
画面閉じるとこんな感じ。
コンパクトなタイプなので、移動も簡単。
起動も早い!30秒くらいで検査が開始できます。
(大学病院のエコーなんて起動に5分くらいかかったような...(^-^;)
そして画像はかなりキレイ。
こちら、私の甲状腺です。
同じく私の顎下腺。
細かい血管から奥の筋肉までしっかり見えます。
こちらは血管の血流をみるモード。私の総頚動脈です。
同じく総頚動脈の断面図。横には内頸静脈も走ってます。
超音波検査とは、名前の通り超音波を検査する場所に当てて、その反響を映像化するものです。
プローブという検査機を当てた箇所の断面を見ることができます。
超音波検査のいいところはたくさんあります。
・簡単にできる
・痛みがない
・放射線被ばくもない
特に耳鼻科では首の検査で用います。
甲状腺の他に顎下線、耳下腺などの唾液をつくる組織。
首のリンパ節の腫れなども検査できます。
これからどんどん活躍するでしょう(^^♪
もうインフルエンザはかなり少なくなってきましたが、未だに毎日1~2人くらいは陽性がでることがあります。
そんななか、先日こんな情報が
新しいインフルエンザのお薬『ゾフルーザ』があと少しで発売です。
まだ発売にはなっていないので、実際に使用するのは次のシーズンからになるかと思います。
では、これまでのタミフル、リレンザ、イナビル、ラピアクタとはなにが違うのか。
上に挙げた4つのお薬はノイラミニダーゼ阻害薬というもの。
これは体の細胞の中で増えたウィルスを外に出ないようにして周りに広がらないようにするお薬です。
では、新しい『ゾフルーザ』は?
キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害剤(長っ!)というもので、細胞の中で直接ウィルスが増えるのを防ぎます。
これだけ聞いただけでもこれまでのお薬よりも効きそうな感じですし、実際の臨床試験でもウィルスが消えるまでの時間はタミフルよりも早かったようです。
なので、周りにインフルエンザをうつしてしまうことが減ることも期待できます。
でもなんといってもこのお薬の良いところは...
このお薬、1回内服するだけなんです!!
同じ内服薬のタミフルは基本的に1日2回5日間内服。なのでそもそもお薬が嫌いなお子さんには飲ませるのが大変だったり、飲み忘れがあったり、症状が落ち着いたら飲まなくなってしまったりという問題があります(*_*;
吸入薬のイナビルは1回吸入のみですが、上手に吸入しなくてはならないので、小さなお子さんにはなかなか難しいです。
ゾフルーザはお子さんでも体重が10kg以上あれば使用できますので、1回飲むだけで終了!
後はゆっくり休むだけ(^^)/
日本の塩野義製薬が開発した純国産の新薬。
期待して待ちましょう(^^♪
毎年恒例3月3日は一般的にはひな祭り。
耳鼻科的には『耳の日』。
耳の話題でも書こうと思ったのですが、すでに2月22日『ネコの日』に合わせてちょっと書いちゃってます(^-^;
(⇒2月22日の記事『ネコの日記念日』)
無理矢理なにか耳の話題はないかと日本耳鼻咽喉科学会の雑誌を読んでいると一つだけ、耳鳴りをきっかけに血管の異常が発見されたという症例報告を発見。
特に『拍動性耳鳴』で血管の異常が発見されることがあります。
『拍動性耳鳴』とは、耳鳴りでも『シュッシュッ』とか『ザーザー』など、まさに心臓の鼓動のようなリズムの音が聞こえる状態です。
耳の周りにも血管はたくさんあるので、誰でも聞こえてもおかしくないのですが、特に血流が増えたり、血管が細くなって血の流れが速くなってしまったりするとその音が聞こえてしまうことがあります。
拍動性耳鳴は耳鳴りの中で10~15%程度なので、そこまで多くはないのですが
特に頸部の血管を圧迫したり、首の運動で耳鳴りに変化があれば血管の異常による耳鳴りの可能性が高くなります。
動脈硬化、動脈瘤などの病気が隠れていることがありますので、十分注意が必要です。
耳鳴りも本当に様々な原因から生じますので、非常に難しい分野です。
一番多いのは難聴が進行したことが原因の耳鳴ですが、原因がわからないことも多く、治療に難渋することも多いです。
"いちおう"耳鳴りに対して使われるお薬もあるのですが、なかなか効果に乏しいことが多いのも事実
そのため簡単に『耳鳴りは治らない』とか『気にするな』とか言ってしまう医師が多いのも事実"(-""-)"
最近は耳鳴り補聴器や認知行動療法と言った治療法が広まってきて、治療法の選択肢は増えたと言ってもいいでしょう。
難しい治療であることは変わりないのですが...頑張ります(; ・`д・´)
熊本市の耳鼻咽喉科 たかむら耳鼻咽喉科
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