たかむら耳鼻咽喉科

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Posted:2018.07.06 | Category: 雑談

7月の予定
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

7月10日(木) 他院での代診のため、副院長不在
7月29日(日) 休日当番医

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このブログ、前回書いたように結構な人数に読んでいただいていますm(__)m


だいたい仕事が終わった後や、休み時間に書いちゃうことが多いのですが、夏場などの耳鼻科がヒマな時期は患者さんが途切れている隙に書いちゃうこともあります。
(まさに今そんな感じ(^-^;)



このブログの一番の目的は『読んでいただく方に有益な情報を伝える』ことですが、ちょこちょこと自分の趣味の話などの雑談が混じります。



趣味の話ならだいたい15分くらいでササっと書けちゃいます。
しかし、私好きなことは語り過ぎちゃうという癖がありますので、15分で書いてもだいたい長すぎる文章になってますからその後に文章を削る作業があります(*_*;




医学系の話になると、やはり時間がかかります。
一番難しいのは、専門用語をなるべく使わないようにすること。

どうしても専門用語を使う時はその説明も必要になるので、やはり文章が長くなってしまいます。





例えば、いきなりブログの中で『アナフィラキシーショック』と書いてもちゃんと伝わらない可能性が高いと思うんです。


『アナフィラキシー』とは急性のⅠ型アレルギー反応の一種で『Ⅰ型アレルギー』とは即時型アレルギーとも呼ばれ、花粉症などもこれに属します。『ショック』とは一般的に使われる『ショック』とは全く違い、医学的には基本的に循環障害を意味します。つまりなんらかの原因によってアレルギー反応が起こり、それによって循環障害を起こし...




な~んて書いてたら読む方も書く方もぐったりしちゃいます(^^;)



こんな細かい話は医療者側がちゃんと知っていれば良いわけで、患者さん側にとって重要なのは『アナフィラキシーショック』がどんな原因で起こり、どんな症状が出て、どんなことに気をつけなくてはならないか。
ということでしょう。



こんな感じでなるべく気を使って書くので、医療系の話では30分以上かかることが多いです。
さらになにか病気について書くときは最新の情報でなくてはならないことも重要。


ちょっと前まで有効だと思われていた治療が、無意味だったと判明したなんてことが実際ありえますし、逆に新しい治療法が始まっていたりもします。


必要な時は論文を検索したりもするので、結局ブログの完成まで1時間以上かかったりもします。




幸いなことに文章を書くことは好きな方なので、苦痛は感じません(@_@)




ちなみにこのブログは完成まで30分弱でした(^-^;
これからもちょこちょこ書いていきますので、良かったら読んでやって下さい(^^)/

Posted:2018.07.02 | Category: お知らせ 雑談

7月の予定
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7月10日(木) 他院での代診のため、副院長不在
7月29日(日) 休日当番医

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まだ梅雨も明けないようで、台風も近づいてきております(*_*;
皆さんお気をつけくださいm(__)m


ぼちぼち続けているこのブログですが、なんだか最近アクセス数がえらく増えておりまして...(^-^;
『ちゃんと』書き始めた2年位前と比べると、なんと10倍以上のアクセス数となっております。


今年の3月から急激に増えたのですが、なにが原因か自分でもよくわからず(^-^;
3月に過激なブログを書いたわけでもないのですが...


で、ブログのアクセスについて詳しく見てみると、熊本からのアクセスがもちろん一番多いわけですが、大阪や東京からのアクセスもかなり多いようです。


患者さんに役立つような新しい医学情報や知識なんかを発信するのが目的ですので、どこの地域の方にでもお役立ちいただけるなら幸いです(^^)/



ちなみに、人気の記事TOP3は以下のようになっています。

1位 2017年1月16日
『抗生剤 2、副鼻腔炎に対する抗生剤と耐性菌』

2位 2017年7月13日
『最近の嗅覚障害治療』

3位 2017年1月26日
『耳ろうそく』

1位はやっぱり抗生剤の話題ですね。最近は普通のニュースでも耐性菌の話をよく見ます。このページがダントツのアクセス数です。

2位は嗅覚障害のお話。これも相談されることが多い病気です。見境なく鼻の手術を勧める医者に対して地味に噛みついたりもしてます(; ・`д・´)

3位の題名はちょっとアレですが、耳掃除のお話なので、アクセスが多いのでしょう。
mimirousoku.png

変な絵が人気の理由ではない...かな?

(しかし古い記事ばっかり...(^^;))



ちなみに、アクセスが増えたことを変に意識してしまい、最近は趣味の話とか雑談が減ってしまいました(*_*;


真面目な記事は結構気を使うので、ふざけた話の方が書くのは簡単だし楽しいんですけどね。


これからも頑張って真面目な話もふざけた話も書いていきます(^^)/

Posted:2018.06.26 | Category: 雑談

久々に完全な雑談。


世間はサッカーワールドカップの話題で持ちきりですが、6月といえば今年もルマン24時間レースが行われました。



毎年24時間全部は観られませんが、時間の許す限り観ていた私ですが、正直言って今年は少ししか視聴せず。


なので、これまで書いてなかったのですが(^-^;

(去年は2回にわたって書いてます)
⇒2017年6月16日『栄光のル・マン』
⇒2017年6月19日『酔拳のルマン2017』



やはり今年はワークスチーム(メーカーが運営するチーム)からLMP1(最も速いクラス)での出走がトヨタしかなかったことから、『どうせトヨタが勝つんでしょ?』って感じがしてました。

toyotats.jpg
で、やっぱりトヨタの勝利。


これまで挑戦し続けて、悲劇的なトラブルにも会い、どうしても優勝できなかったトヨタ。
優勝した8号車のドライバーは中嶋一貴、フェルナンド・アロンソ、セバスティアン・ブエミ。


世界3大レース制覇を目指すフェルナンド・アロンソに優勝させるというチームオーダーがあったとかなかったとか...(・_・;)
トヨタのもう一台には小林可夢偉が乗ってましたから、『どっちで勝っても日本人優勝ドライバーの誕生』って思惑があるような気がするのも...(^^;)


どうせならもう一人日本人ドライバーを探して一台は日本人3人とかやって欲しかった。



というわけで、日本のメーカーがルマンを制するという素晴らしく喜ばしいことだとは思いつつ、、、


正直、レース的にあまり面白いとは思えませんでした(*_*;



同じように感じている人も多いようで、日本のメーカーが勝ったのにあまり盛り上がらず。



やはり熱い闘いが観たいのです。




ちなみに、トヨタはルマンにも使用した『TS050 HYBRID』をベースにしたスーパーカーを市販予定とか。
toyotats050.jpg

バットモービルみたい...

Posted:2018.06.22 | Category: お薬の話 医療系のお話 学会

一昨日のことになりますが、勉強会参加。

正式名称は『第14回東部小児耳鼻咽喉科疾患研究会 第6回PENT研究会 合同研究会』

長っ!
DSC_2487.JPG

以前にも参加した記事を書いたことがありますが、小児科と耳鼻咽喉科の合同の勉強会です。

今回は熊本赤十字病院小児科の先生が小児の救急疾患について講演されました。


病気の知識としては知っていることがほとんどでしたが、実際の症例をたくさん提示され、実際の臨床現場の現状と合わせて講演されたので、非常に興味深く勉強になりました(^^)



例によってひとつご紹介。
使用するお薬が変わってきたというお話。


このブログでもたびたび書いてますが、日赤でも抗生剤の使用量がかなり減っているそうです。
特に3世代セフェムと呼ばれるフロモックス、メイアクト、セフゾン、バナンなどのお薬はここ10数年で10分の1以下になっているそうです。


しかし、重症の感染症は減っている。これはワクチンが充実したことが大きいと思いますが、抗生剤が必要な場面というのは本当は多くないということでしょう。




また、以前はよく使用していたペリアクチン、ポララミン、アタラックスなどの第1世代抗ヒスタミン薬(アレルギーの薬)も減っているようです。



小児の風邪にお約束のようにアスベリン、ペリアクチン、ムコダインって感じで処方されることも多いこれらのお薬ですが、基本的に古いアレルギーのお薬ですので、副作用として中枢神経抑制(眠気、集中力の低下など)が強く、また、熱性けいれんを誘発する可能性があります。


これも以前に一度書きましたね。



いずれにせよ、お薬なんて飲む必要がないなら飲まない方が良い。
その必要性をしっかり見極めるのは医師の努力です。


...頑張ります(^^)/

Posted:2018.06.18 | Category: 医療系のお話 補聴器

前回、補聴器の購入費用が医療費控除の対象となることについて書きました。
2018年6月14日『補聴器と医療費控除』


これについて、医師の間でも様々な意見があるようで。


『いままで認められてなかったのがおかしい』
『高齢化社会のなか、有難い制度』


といった歓迎意見が多いのですが


『診療情報提供書の費用がとれないのに、記載が煩雑過ぎる』
『補聴器相談医しか記載できないのはなぜ?』


なんていう意見もあるようです。



いずれにせよ、この制度の根本には日本の補聴器が今まであまりにも野放しにされてきたということがあります。
以前にも何度も書きましたが、日本は補聴器の満足度、使用率ともかなり低いです。


そして高額過ぎる補聴器が平然と販売されています。
(⇒2017年4月5日『補聴器トラブル』



先日も補聴器をつくる前に聴力検査などを受けに来られた方がいらっしゃいました。
検査結果は加齢による中等度の難聴。普通の補聴器で十分対応できるレベルです。


どうやら補聴器販売店に先に耳鼻科で検査を受けるように言われたらしく、それは良いことなんですが...



『費用は片方で400000円、両方で800000円と言われました。』



...検査結果の前に補聴器の値段がわかってるってどういうこと(*_*;?
検査結果に関係なく高額の補聴器を売りつける気満々ですね。



はい、当院からちゃんとした販売店をご紹介致しました(-.-)



こんないい加減な補聴器販売が日本中で平然と行われているわけです。


そのために日本耳鼻咽喉科学会が国税庁やらと掛け合って、補聴器作成の前に耳鼻科を受診させるようにする仕組みを考え今回の医療費控除に結び付いたのでしょう。
私はこの制度に大賛成です。




ちなみに、補聴器相談医は熊本県に44名。
相談医になるには耳鼻科専門医が講習会を受ける必要がありますが、そんなに大変でもないです。
診療情報提供書を書くのもそんなに大変じゃないです(・_・;)

Posted:2018.06.14 | Category: 医療系のお話 補聴器

今回は是非たくさんの方に読んでいただきたい内容です。


平成30年度から補聴器の購入費用が医療費控除として認められるということが厚生労働省、財務省によって承認されました。

日本耳鼻咽喉科学会のHPに詳しい手順が載っていますので、大事なところを転載します。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

  1. 難聴患者は、まず補聴器相談医を受診し、必要な問診・検査を受ける。

  2. 補聴器相談医は「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」に必要な事項を記入し、患者に手渡す。

  3. 患者は補聴器販売店に行き、「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」を提出し、試用の後、補聴器を購入する。

  4. 患者は「補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)」の写しと補聴器の領収書を受け取り、当該年度の確定申告における医療費控除対象として申請し、保存する。(税務署から求めがあった場合は、これを提出する。)

     (⇒日本耳鼻咽喉科学会『補聴器購入者が医療費控除を受けるために』

    http://www.jibika.or.jp/members/iinkaikara/fukusi_koujyo.html

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



ここに書いてある『補聴器適合に関する診療情報提供書(2018)』というものは下のような用紙です。
hotyoukiteikyou1.png

こんな感じで、補聴器相談医が補聴器を作成する際に耳の中の状態や、留意事項などを記載し補聴器専門店などに情報を提供するためのものです。



hotyoukiteikyou2.png

2018年度版から赤線の部分が加わり、医療費控除を受けるにはここを補聴器相談医が記載することが必要となります。



補聴器購入費用はどうしてもある程度高額になってしまいますので、是非購入する際はこの制度を活用ください。



ただ、この制度も始まったばかりですので、控除がどこまで認められるかなどわからないところもあります。


国税局のサイトにも『補聴器が医師等による診療や治療を受けるために直接必要』、『一般に支出される水準を著しく超えない部分の金額に限り』など制限を設けた書き方になっています。


過剰な機能をたくさんつけて高額過ぎる補聴器などは認められないかもしれません。



補聴器のページでも書いてますが、補聴器をつくる前に耳の病気がないか、耳の中の形は問題ないか、など耳鼻科で診察を受けることをお勧めしています。


今回の制度ができて、ますます補聴器をつくる際はまず耳鼻科医(補聴器相談医)に相談することをお勧めします。



難聴が高度の場合は身体障害者認定されることもありますし、この場合は補助金も出ます。身体障害者の認定にも身体障害者福祉法認定医の診断が必要です。



国税局のサイトと熊本県の補聴器相談医のリストを下にリンクしておくますので、ご参照ください。



国税庁
『医療費を支払ったとき(医療費控除)』
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1120.htm
『補聴器の購入費用に係る医療費控除の取扱いについて』
http://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/shotoku/shinkoku/180416/index.htm


熊本県の補聴器相談医
http://www.jibika.or.jp/members/nintei/hochouki/meibo_pdf/43_kumamoto.pdf

Posted:2018.06.11 | Category: 学会

タイトル通りの長~い名前の集会が6月9日(土)に開催されました。

DSC_2428.JPG
簡単に言うと熊本県の耳鼻科の色んな報告事項があって、その後勉強会がある感じです。


DSC_2429.JPG
会場は熊本大学病院内にある山崎記念館

...狭い



学術講演会では色々な話があったのですが、ひとつ紹介します。


副鼻腔炎(蓄のう症)によって顔面痛や頭痛が起こることは有名です。
主に三叉神経に関係して痛みが起こるわけなのですが、特に副鼻腔炎を起こしていなくても鼻が原因で頭痛が起こる可能性があります。


特に『鼻粘膜接触点頭痛』というものがここ最近学会などで聞くことが多くなりました。


診断基準は以下のようになっています。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

A)眼窩周囲および内側眼角または側頭頬領域の間歇性痛みで、かつCおよびDを満たす
B)臨床上、鼻腔内視鏡またはCT画像のいずれか1つ以上に鼻粘膜接触点の証拠があるが、急性副鼻腔炎がない
C)以下の少なくとも1項目を満たすことにより痛みが鼻粘膜接触による可能性があることを示す証拠がある
1.直立位と臥位を変えることによる鼻粘膜うっ血の重力性変化に応じて痛みが変化する
2.プラセボそのほかの適切な対照を用いて中鼻甲介を診断的局所麻酔後、5分以内に頭痛が消失する
D)痛みは、粘膜接触点の外科的切除後、7日以内に消失し、再発しない

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簡単に言うと、他に頭痛の原因がなくて、CTや内視鏡で見ると鼻の粘膜が鼻中隔(鼻の真ん中の仕切り)に接触していること。
そしてそこを局所麻酔したり、手術で切除することによって改善する頭痛。ということです。



片頭痛などで治療を受けてもなかなか良くならない頭痛の中にはこういった頭痛も隠れていると考えられます。


頭痛の診断の際にCTなどを撮影する際には副鼻腔炎があるかどうかは確認しますが、粘膜が接触しているかどうかまで確認する施設はあまりないかも(^-^;


あまり患者さんの数は多くない(と思われる)病気ですが、患者さん側からしたらそんなこと関係ないですからね。細かいところまで気を付けて診察していきます(^^)/

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