たかむら耳鼻咽喉科

耳・花・喉・アレルギーのクリニック 096-382-8700

ニュース

ニュース

お薬の話の記事一覧

Posted:2018.06.22 | Category: お薬の話 医療系のお話 学会

一昨日のことになりますが、勉強会参加。

正式名称は『第14回東部小児耳鼻咽喉科疾患研究会 第6回PENT研究会 合同研究会』

長っ!
DSC_2487.JPG

以前にも参加した記事を書いたことがありますが、小児科と耳鼻咽喉科の合同の勉強会です。

今回は熊本赤十字病院小児科の先生が小児の救急疾患について講演されました。


病気の知識としては知っていることがほとんどでしたが、実際の症例をたくさん提示され、実際の臨床現場の現状と合わせて講演されたので、非常に興味深く勉強になりました(^^)



例によってひとつご紹介。
使用するお薬が変わってきたというお話。


このブログでもたびたび書いてますが、日赤でも抗生剤の使用量がかなり減っているそうです。
特に3世代セフェムと呼ばれるフロモックス、メイアクト、セフゾン、バナンなどのお薬はここ10数年で10分の1以下になっているそうです。


しかし、重症の感染症は減っている。これはワクチンが充実したことが大きいと思いますが、抗生剤が必要な場面というのは本当は多くないということでしょう。




また、以前はよく使用していたペリアクチン、ポララミン、アタラックスなどの第1世代抗ヒスタミン薬(アレルギーの薬)も減っているようです。



小児の風邪にお約束のようにアスベリン、ペリアクチン、ムコダインって感じで処方されることも多いこれらのお薬ですが、基本的に古いアレルギーのお薬ですので、副作用として中枢神経抑制(眠気、集中力の低下など)が強く、また、熱性けいれんを誘発する可能性があります。


これも以前に一度書きましたね。



いずれにせよ、お薬なんて飲む必要がないなら飲まない方が良い。
その必要性をしっかり見極めるのは医師の努力です。


...頑張ります(^^)/

Posted:2018.05.10 | Category: お薬の話

最近真面目な記事を書いてなかったので、久々に医学系のお話を(^-^;


以前にも何度か書いた覚えがありますが、マクロライド系という抗生剤についてです。
特にクラリスロマイシン(クラリス、クラリシッド)というお薬。


まず、抗生剤は『殺菌的』な薬と『静菌的』なお薬に分かれます。

『殺菌的』なものはペニシリン系やセフェム系など。代表的なものとしてワイドシリンやパセトシンやメイアクトやフロモックスなどなど。
読んで字のごとく細菌を『殺す』ようなお薬です。


『静菌的』なものの代表がマクロライド系です。
これは細菌の増殖を抑えるように働きます。
なので、急性期の感染症にはあまり効果は望めません。


マイコプラズマに対して有効だったのですが、最近は耐性化が進んでしまい使いづらくなりました。



有名な使い方が『マクロライド少量長期投与』という方法です。

マクロライドには炎症を抑えたり、免疫を調整する効果があることが知られています。
そのため、通常使う量の半分以下で長期間内服を続ける方法が慢性副鼻腔炎やびまん性汎細気管支炎、慢性閉塞性肺疾患などによく用いられます。



非常に効果がある方法なのですが、実はこの免疫調整機能や抗炎症作用はメカニズムがよく分かってなかったのです。

それが先月、そのメカニズムが分かってきたという発表がありました。


詳細は省きますが、これがもっと詳しく解明されれば、マクロライドの抗生剤としての機能をなくして免疫調整機能や抗炎症作用のみを持つ新薬が開発されるかもしれません。


そうすれば耐性菌の問題にも貢献しますし、非常に有用なお薬になることでしょう(^^)/

Posted:2018.03.12 | Category: お薬の話 医療系のお話

kahun312.png
はい、ご覧の通り花粉症がピークを迎えております。


花粉症の治療は基本的に
・花粉を避ける 
・薬を使う
・免疫療法
などが挙げられます。


しかしここ最近、『やってはいけない治療』をいままで受けていて、相談されることが続きました。

基本的には『ステロイドの使い過ぎ』です。
去年も同じ時期に一度書きました。
(⇒2017年3月10日の記事『ステロイドと花粉症』


最初に書いておきますが、ステロイドを延々と使用しないといけないような花粉症の患者さんなんてほとんどいません。



ステロイドの投与方法はいろいろあるのですが、まずは『ステロイド筋注』。
この治療、いまだにやっている病院があるのが驚きなのです(・_・;)


調べてみると『花粉症のシーズンに一回注射すればOK』といったフレーズで結構宣伝してますね。
熊本でもどうやらやっている病院があるらしいです。


脂溶性ステロイド、特にケナコルトという薬剤を筋肉内に注射します。
ステロイドはアレルギーに対して非常に強い効果を持つのですが、同時に副作用の危険性もあります。

なにより、この投与方法だとジワジワと効果が続いてしまいます。
つまり、何か副作用が生じたとき、すぐに中止することができないわけですね。



ステロイドの副作用として有名なものは、易感染性(感染症にかかりやすくなる)、糖尿、高血圧、消化性潰瘍、月経異常、満月様顔貌などなどあります。
そして筋肉注射のときによく聞く副作用が『注射した部分の陥没』。これは何人も見たことがあります。



他に、『ステロイドの鼻粘膜注射』なんてのもあります。鼻の粘膜に直接注射するわけですが、失明したという報告があります。これも未だに行っている病院があるそうな...


こんな治療を受けるくらいならステロイドを内服したほうが良いわけですが、内服しすぎるのも問題です。



内服薬でよく使われているのが『セレスタミン』というお薬。
これはポララミン(アレルギーのお薬)とステロイドの合剤です。
ポララミンは古いアレルギーのお薬で、アレルギーにももちろん効くのですが、古いお薬で非常に眠気も強い。


これを花粉症のシーズンに1~2か月連続で処方されていた方がいました。
眠気も強いのに、我慢して使用していたそうです。
ついでに言うと、ポララミンを延々と内服していた方もいました。
やはり眠気が強いのを我慢していたとのことです。


今シーズンは普通のお薬に変更しましたが、眠気もなく全然問題ありませんでした(・_・;)



いずれの投与方法にしろ、ステロイドは必要性がなければ長期的に使用すべき薬ではありません。
花粉症は普通に治療しましょう(^^)

Posted:2018.03.06 | Category: お薬の話 医療系のお話

もうインフルエンザはかなり少なくなってきましたが、未だに毎日1~2人くらいは陽性がでることがあります。


そんななか、先日こんな情報が


zofuluza1.png


新しいインフルエンザのお薬『ゾフルーザ』があと少しで発売です。


まだ発売にはなっていないので、実際に使用するのは次のシーズンからになるかと思います。



では、これまでのタミフル、リレンザ、イナビル、ラピアクタとはなにが違うのか。


上に挙げた4つのお薬はノイラミニダーゼ阻害薬というもの。
これは体の細胞の中で増えたウィルスを外に出ないようにして周りに広がらないようにするお薬です。



では、新しい『ゾフルーザ』は?

キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害剤(長っ!)というもので、細胞の中で直接ウィルスが増えるのを防ぎます。



これだけ聞いただけでもこれまでのお薬よりも効きそうな感じですし、実際の臨床試験でもウィルスが消えるまでの時間はタミフルよりも早かったようです。
なので、周りにインフルエンザをうつしてしまうことが減ることも期待できます。



でもなんといってもこのお薬の良いところは...



このお薬、1回内服するだけなんです!!


同じ内服薬のタミフルは基本的に1日2回5日間内服。なのでそもそもお薬が嫌いなお子さんには飲ませるのが大変だったり、飲み忘れがあったり、症状が落ち着いたら飲まなくなってしまったりという問題があります(*_*;


吸入薬のイナビルは1回吸入のみですが、上手に吸入しなくてはならないので、小さなお子さんにはなかなか難しいです。



ゾフルーザはお子さんでも体重が10kg以上あれば使用できますので、1回飲むだけで終了!
後はゆっくり休むだけ(^^)/



日本の塩野義製薬が開発した純国産の新薬。
期待して待ちましょう(^^♪

Posted:2018.02.23 | Category: お薬の話

どんどん暖かくなって花粉症の患者さんも日々増えております。

さて、アレルギーのお薬はたくさんありますが、どんなお薬が人気なのでしょう?

理想的には
①効果がしっかりしている
②副作用が少ない 特に眠気がない
③薬が飲みやすい

といったところが重要かと思います。


とある医療系のサイトで、医師に対して『抗ヒスタミン薬はなにを処方するか?』というアンケートが実施されました。


その結果、、、

1位 フェキソフェナジン(アレグラ)
2位 エピナスチン(アレジオン)
3位 レボセチリジン(ザイザル)
4位 アレロック(オロパタジン)
5位 ベポタスチン(タリオン)
6位 ロラタジン(クラリチン)
7位 ビラスチン(ビラノア)
8位 エバスチン(エバステル)
9位 デスロラタジン(デザレックス)
10位 セチリジン(ジルテック)


フェキソフェナジン(アレグラ)が圧倒的に人気。


このアンケートは全ての診療科の医師が対象なので、耳鼻科医だけなら結構順位は違うかと思います。
さらに疾患も特に限定していないので、花粉症を含むアレルギー性鼻炎だけならやはり順位は変わるかと。


アレルギー性鼻炎なら鼻やのどの粘膜の状態、症状の種類・強さ、これまでに使用した薬での副作用の有無、などなどを考えてお薬を選びます。



アレグラは眠気がほとんどないことで人気ですが、同様に眠気のほぼないお薬として登場したデザレックスとビラノアではビラノアの方が人気を獲得しているようです。

確かにビラノアの方が即効性で少し優れている印象。


ただ、お薬は個人個人によって効果や副作用は違います。
アレグラはアレルギーを抑える力は弱いですが、効果十分の方もいるし、逆に眠気がする方もいます。


自分に合ったお薬を見つけることもアレルギー性鼻炎には重要です(^^)/

DSC_2069.JPG

ダニアレルギーの舌下免疫療法薬のミティキュアが小児にも適応となりました(^^)/

舌下免疫療法の詳しい説明は⇒コチラをどうぞ


これまでは12歳以上にしか適応がありませんでしたので、アレルギーの検査でハウスダストやダニが陽性に出ても基本的には対症療法と抗原回避しかできませんでした。
(皮下注射の減感作療法というのもありますが、なかなか大変)



しかし、舌下免疫療法は根本的な治療になり得る治療法ですので、小さなころから治療した方が将来的にも良いわけです。


ただ、毎日お薬を舌下(ベロの下)に入れて、1分くらい保持して飲み込むというのを毎日しなくてはなりませんし、その前後2時間くらいは激しい運動も控える必要があります。
そしてなんといっても最低2~3年は続ける必要があります。


そういった注意点を守れることが治療の大前提です。
なので、小さい子に治療する場合は親御さんの負担も大きいかと思います。



非常に良い治療だと私も思いますし、全国的にもどんどん行われています。
小児適応になって今後さらに広まるでしょう。


小さなお子さんでも1年中鼻水に悩まれていれば、一度ご相談を(^^)/
まずはアレルギーの検査をして、治療を一緒に考えましょう!




ちなみにスギアレルギーの舌下免疫療法もそろそろ小児適応になりそうですが、なんか手間取ってるようです(^-^;

Posted:2018.02.19 | Category: お薬の話 雑談

最近よく書いてますが、もう花粉症が始まっております。

それに合わせてか、テレビでも花粉症のお薬のCMが増えてますね~

私が観たのはアレグラ、アレジオン、クラリチンのCMですが、、、

一番インパクトがあったのはなんといってもクラリチン!


kularitin.png
ドギャーン!!っとスーパーカーが走ってきて
『今までと同じ花粉対策でいいの?』


この車は!!

claritin2.png
マクラーレン570S!!


そしてナンバー『EX OD919』は、、、
EXは『クラリチンEX』のEX
ODは『口腔内崩壊錠(Orally Disitegration)』のOD
919...これだけはわからん(・_・;)



919ってポルシェのイメージだが...

porsche919hy.jpg
ポルシェ919ハイブリッド
(ル・マン24時間耐久レースなどで活躍したレーシングカー)


まぁおいといて


スーパーカーのように早く効く!
という感じの宣伝です。

ちなみにこのマクラーレン570Sという車。
車名の通り、570馬力あります。そして車両重量が1300kgくらいしかないので、停止状態から200km/hまで9.5秒というメチャ速い車です。




しかし、そんなスーパーカーばりにクラリチンって効くか(・_・;)?


ちなみにクラリチンの一般名は『ロラタジン』といって、調べてみると1987年に開発。
日本での発売は2002年からです。

ドラッグストアなどでも購入できる、OTC(一般用医薬品)となったのが2017年。
なので、『今までと同じ花粉対策でいいの?』といっても別段新しい薬ではありません(^-^;





今はクラリチンの進化版とでも言うべき『デスロラタジン(デザレックス)』というお薬も出てます。これは新しいお薬なので、ドラッグストアでは購入できず、病院で処方が必要です。

クラリチンがマクラーレン570Sならデザレックスは...

mcp1.jpg
ハイパーカー『マクラーレンP1』ってとこでしょうか(^^)

こちらはV8ツインターボエンジンに電気モーターを組み合わせたハイブリッドカー。
エンジンとモーターを合わせたパワーはなんと916馬力!!

200km/hまでの加速はなんと6.8秒という完全にバケモノ(;・∀・)



なんだか車の話ばっかりしてますが、皆さん花粉症対策はもう始めておきましょうね!

熊本市耳鼻咽喉科 たかむら耳鼻咽喉科
〒862-0926 熊本市東区保田窪5丁目10-26  ■診療時間 ●月~火・木~金/9:00-12:30 14:30-18:30 ●水曜日/9:00-12:30 ●土曜日/9:00-12:30 14:00-15:00  ■休診日 日曜・祝祭日