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前回ショック(特にアナフィラキシー)について書きました。
最後に『エピペン』という医薬品のことについて少し書きましたので、その続きです(^^)
前回書いたようにアナフィラキシーショックの治療にはアドレナリン(エピネフリン)を使用します。
しかし、アナフィラキシーショックは本当にあっという間に進行しますので、救急車を呼んで病院に搬送されてるまでの間に手遅れになってしまう可能性もあるわけです。
そこで、アナフィラキシーショックを繰り返したり、リスクの高い方に処方するのが『エピペン』です。
(アレルギーがあるからと誰にでも処方するものではありません)
(これは練習用の見本です)
簡単に言うとアドレナリンを自分で注射するためのものです。
こんな感じで
青色の安全キャップを外して、太ももの前外側にガチっと打つだけです。
エピペンは一回使用すると、もう針が出ないような仕組みになっているので、追加投与はできません。
あくまでも『症状の進行を一時的に緩和し、ショックを防ぐための補助治療剤』という位置づけです。
なので、打ったら安心というわけではありません。
エピペンで時間稼ぎして、その間にしっかりとした治療を受けるためのものです。
話は変わりますが、自分で針を刺すっているのはなかなか勇気のいる行為ですよね。
実際にエピペンを使用するようなときは、痛みはあまり気にならないのかもしれませんが...どのくらい痛いんでしょう(^^;)
1回に出る薬液の量は0.3mlですのでそんなに太い針じゃないはず...と思って調べてみたら針の太さは『22G(ゲージ)』らしいです。
ちなみに成人用の0.3mgの場合、針は15mmあるらしい。
(0.15mgだと1.3cm)
意外と太いですね。
真ん中の黒いのが22Gです。
普通に採血とかでも使う太さですね。
エピペンを使用するような緊急事態ではズボンを脱がす時間もありませんので、そのまま打ちます。
なのである程度針も頑丈な必要があるのでしょう。
勤務医時代は22Gを『黒針(くろばり)』と呼んでました。ちなみに18Gは『ピンク針(ぴんくしん)』。
いまでもそんな呼び方するのかな?
話がずれてきてしまいましたが、エピペンはweb上で講習を受けて登録した医師しか処方できません。
私もだいぶ前に登録しましたが、あまり処方することは多くありません。
エピペンには使用期限もあり、切れると新しく処方が必要になりますので、どうぞご相談ください。
熊本市の耳鼻咽喉科 たかむら耳鼻咽喉科
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