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2019年9月の記事一覧
Posted:2019.09.30 | Category: 雑談
熊本だけでなく、全国の方に読んでいただいている当ブログ。
今回は方言について(^-^;
私自身は仕事中はなるべく方言は使わないようにしているつもりですが、やはりちょこちょこ使ってしまいます。
よく使ってしまう熊本弁を3つほど挙げてみると...
①『その後の調子はどがんですか?』
②『しばらく耳は触らんようにしてくださいね~』
③『鼻の中ば傷つけとるですね~』
こんなところでしょうか(^-^;?
①『どがんですか?』は『いかがですか?』ですね。
もっと方言を強めると『どぎゃんですか?』
②『触らんように』は『触らないように』です。
『~ん』は『~しない』という意味になります。
これは日常から結構使ってしまいます。
しかし、『~なん』となると『~しなくてはならない』となります。
『しっか勉強せなん』⇒『しっかり勉強しないといけない』
これも方言が強いと『~にゃん』となります。文字だけ見ると可愛い。
③『~ば』は『~を』です。
『鼻の中を傷つけてますね~』という意味になります。
これら3つを使えば
『熊本ばどぎゃんかせにゃん!』
と訴えることも可能です(@_@)
ボロが出ないうちに熊本弁講座はこのへんにして...
方言というのはお互い理解できれば親近感がわきますし、逆に細かいニュアンスを伝えやすかったりもします。
ただし、使いすぎると『馴れ馴れしい』という感じになってしまいます。
個人的に熊本の病院で結構使われているけど、好きじゃない言葉があります。
注射など、痛みがある処置を行う時に...
『痛かですもんね~』
ニュアンスとしては『痛みがありますよ~』的な感じで使われていることが多いと思われますが...
う~ん、なんか好きじゃない。
他にも、例えば頭を動かす時に『頭ば動かしますもんね~』とか、検査を予定している時に『今日は検査ばしますもんね~』とか。
『もんね~』という言い方がなんとなく上から目線的に感じてしまうのは私だけでしょうか?
単に私がそう思っているだけで、言われている側は全然気にしていないかもしれませんが...(^-^;
私はこれからも普通に丁寧に話すことを心がけます。
微妙に熊本弁を交えながら(^_-)-☆
では、最後に熊本弁が強い耳鼻科医AとBの会話を。
解読してみてください(^^)
A『最近中耳炎がなかなか治らん子が多かつたいね』
B『ほんなこつ多かね』
A『検査すっと、まっぽし耐性菌だったけん。』
B『風邪くらいで抗生剤ばっか使っとっけんそぎゃんなっとたい』
A『かんなしだん』
B『しっかせにゃん。もうインフルエンザも出てきよっけんね』
A『もうそがん季節たいね』
B『忙しくなってくっばい』
A『がまだせ!』
なんだか中学校1年生くらいの英語教科書を思い出すような文章(^^;)
こうやって書くと、熊本弁は『つ』『っ』の使い方が大事っぽいですね。
Posted:2019.09.22 | Category: 雑談
今回でこのブログ300回となりました~(^^)/
ちゃんと更新するようになって約3年半。
ざっくり計算すると4日に1回程度の更新...まぁまぁ頑張ってますかね(^^;)
やっぱり中耳炎やアレルギー性鼻炎、抗生剤などのネタは最初からガンガン書いちゃったので、最近はマイナーなネタばかりになっちゃうのと、ネタ切れ感もあります(*_*;
もちろん、3年前から治療が変わったり、新しい治療法が出たりすることはあります。
なのでその都度新しく書いているつもりですがそんなに頻繁には治療は変わりません(・_・;)
いまだに3年くらい前の記事にアクセスが多かったりします。
3年前の記事は当然3年前の知識ですので、現在とは変わっている可能性もあるわけで、その点はご留意いただければと。
さて、これからもブログは続けていきますが、まずこのブログは
『患者さんが疑問に思うであろうこと、知ってほしいこと』
『新しい医療情報』
『耳鼻科について』
『雑談&どうでもいい話』
などで構成されています。
なにか新しいスタイルというかテーマがないかと考えています(@_@)
例えば...
『耳鼻科業界の闇を暴く!!』
とか。
...流石に洒落にならない(^-^;?
ちょこちょこ書くかもしれませんが。
冗談(?)はさておき、これからも少しでも読んでくださる方に有用なものを書ければと思っています。
それから、耳鼻科というお仕事についてもまだまだ知ってもらいたいという気持ちもあるので、クリニックに限らず大きな病院での耳鼻科の役割なども紹介できればと考えています。
というわけで、これからもよろしくお願いします(^^)/
Posted:2019.09.17 | Category: 医療系のお話
昨日、とある熊本の耳鼻科の医師と話をする機会があったのですが、すでにインフルエンザが流行ってきている地域があるようです。
熊本市HPより
まだ市内ではインフルエンザの報告はないようですが...
県内の情報では10数人報告があるようです。
ニュースでも言われていますが、今年はインフルエンザ流行が早いようです。
逆に夏風邪(ヘルパンギーナ、手足口病、プール熱)は最近かなり少なくなりました。
そのかわり、今月になってよく聞くことが多いのがRSウィルス感染。
基本的には1歳未満のお子さんで問題になることが多い病気ですね。
RSウィルスに関しては以前に書いたので、ご参照ください。
(⇒2017年10月10日のブログ『RSウィルス』)
そしてじわじわ増えてきたのが、アレルギー。
ハウスダスト、ダニアレルギーが秋ごろから悪化することが多いのはこのブログでもよく書いてますが、そろそろその時期のようです。
また、ブタクサ花粉症も徐々に症状がでている方もいそうです。
やはり症状が軽いうちから治療を開始した方が治療の効果も早いですので、早めの受診をお勧めします(^^)
前回ショック(特にアナフィラキシー)について書きました。
最後に『エピペン』という医薬品のことについて少し書きましたので、その続きです(^^)
前回書いたようにアナフィラキシーショックの治療にはアドレナリン(エピネフリン)を使用します。
しかし、アナフィラキシーショックは本当にあっという間に進行しますので、救急車を呼んで病院に搬送されてるまでの間に手遅れになってしまう可能性もあるわけです。
そこで、アナフィラキシーショックを繰り返したり、リスクの高い方に処方するのが『エピペン』です。
(アレルギーがあるからと誰にでも処方するものではありません)
(これは練習用の見本です)
簡単に言うとアドレナリンを自分で注射するためのものです。
こんな感じで
青色の安全キャップを外して、太ももの前外側にガチっと打つだけです。
エピペンは一回使用すると、もう針が出ないような仕組みになっているので、追加投与はできません。
あくまでも『症状の進行を一時的に緩和し、ショックを防ぐための補助治療剤』という位置づけです。
なので、打ったら安心というわけではありません。
エピペンで時間稼ぎして、その間にしっかりとした治療を受けるためのものです。
話は変わりますが、自分で針を刺すっているのはなかなか勇気のいる行為ですよね。
実際にエピペンを使用するようなときは、痛みはあまり気にならないのかもしれませんが...どのくらい痛いんでしょう(^^;)
1回に出る薬液の量は0.3mlですのでそんなに太い針じゃないはず...と思って調べてみたら針の太さは『22G(ゲージ)』らしいです。
ちなみに成人用の0.3mgの場合、針は15mmあるらしい。
(0.15mgだと1.3cm)
意外と太いですね。
真ん中の黒いのが22Gです。
普通に採血とかでも使う太さですね。
エピペンを使用するような緊急事態ではズボンを脱がす時間もありませんので、そのまま打ちます。
なのである程度針も頑丈な必要があるのでしょう。
勤務医時代は22Gを『黒針(くろばり)』と呼んでました。ちなみに18Gは『ピンク針(ぴんくしん)』。
いまでもそんな呼び方するのかな?
話がずれてきてしまいましたが、エピペンはweb上で講習を受けて登録した医師しか処方できません。
私もだいぶ前に登録しましたが、あまり処方することは多くありません。
エピペンには使用期限もあり、切れると新しく処方が必要になりますので、どうぞご相談ください。
『ショック』と聞いてどういう意味を思い浮かべますか?
・びっくりした状態
・強い衝撃を受けた状態
・Youはshock!!
などが一般的かと思います。
(3つ目は一般的ではないかも(^^;))
しかし、医学的には違う意味があります。
医学的には『急性循環不全』という状態を指す言葉になります。
では、循環不全とは?
簡単に言うと、血液が十分に供給されない状態で、その結果様々な臓器の機能が落ち生命の危機をもたらします。
(細かい話はだいぶ端折ってます)
『アナフィラキシーショック』という言葉は有名かと思いますが、これはアレルギーが原因の『ショック』。
他にも原因により心原性ショック、閉塞性ショック、低用量性ショックなど色々あります。
耳鼻咽喉科で関わることが多いのはアレルギーによる『アナフィラキシーショック』でしょうか。
もしくは感染による『感染性ショック』、出血による『低用量性ショック』くらいですかね。
アナフィラキシーショックについて少し書きます。
アナフィラキシーショックは感染性ショックと同じ『血液分布異常性ショック』に分類されます。
色んな原因によるアレルギー反応によって、血管が拡張してしまいます。さらに血液中の水分が血管の外に漏れ出るようになり、相対的に血管の内容量が減少してしまい様々な症状を起こします。
典型的な症状としては、息切れ、呼吸苦、蕁麻疹、かゆみ、皮膚が赤くなる、意識が遠くなる...などなど
日本ではアナフィラキシーで年間50人ほど亡くなっています。
その原因で多いのは、『蜂に刺された』ことによるアナフィラキシー、そして薬物のアレルギーです。
食べ物でもアナフィラキシーを起こすことがありますが、薬物や蜂毒に比べると症状の出現がゆっくりなので、生命に関わることは多くないようです。
ショックの治療はもちろん原因によって異なります。
同じくアナフィラキシーショックの治療について書きます。
軽度のアナフィラキシーの場合(ショック状態までなっていない時)、血圧や呼吸状態が安定していれば抗ヒスタミン薬(アレルギーの薬)やステロイド剤、気管支拡張剤などで様子をみることもあります。
血圧の低下、意識障害などを伴うショック状態の場合はバイタル等を確認し速やかにアドレナリン(エピネフリン)を投与します。
アドレナリンは副腎から分泌されるホルモンの一種ですが、血圧を上げ、心拍数を増やし、気管支拡張も促進します。
アナフィラキシーは急激に症状が進みますので、治療は迅速に行わなくてはなりません。
なので、アナフィラキシーを繰り返すなどリスクの高い患者さんには『エピペン』という自分でアドレナリンを注射する医薬品を処方することがあります。
『エピペン』のお話はまた次回(^^)
熊本市の耳鼻咽喉科 たかむら耳鼻咽喉科
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