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はい、前々回に予告しておりました話題です。
『鼻炎』といっても色々な種類があるわけで...
こちら、とある論文から引っ張ってきたものです。
一番左側の列が日本の分類ですが、『鼻炎』といってもこれだけ細かく分けられています(^-^;
この中で一番有名なのが『アレルギー性鼻炎』になるわけですが...
こんなにたくさん種類がある中で耳鼻科医はどのようにアレルギー性鼻炎を診断しているのでしょう?
耳鼻科で鼻の中を見られて『アレルギー性鼻炎ですね~』っといきなり言われたことがある方、多いんじゃないでしょうか。
鼻をちらっと見ただけでわかるんかい(; ・`д・´)!?
と、ツッコミをいれたくなる気持ち、ごもっとも(^-^;
でも鼻を見ただけでわかることって多いんです。
こちら、正常の右の鼻を正面から見たところです。
そしてこれがアレルギー性鼻炎のお鼻です。
全然違いますでしょ(^^)
鼻の粘膜が腫れ、サラサラ透明な鼻水が多いのが典型的なアレルギー性鼻炎の状態です。
これだけ見た目がわかりやすいので、パッと見ただけでもほとんど診断できちゃうわけです(もちろん見ただけじゃわからない場合もありますが)。
学校健診なんかでもアレルギー性鼻炎は見つかりますもんね。
さらに、アレルギーの原因でも鼻の見た目が変わります。
ダニ・ハウスダストが主な原因の『通年性アレルギー性鼻炎』の場合
⇒鼻の粘膜は『蒼白(青白い)』で、浮腫(水膨れ)のように腫れます。
花粉が原因となる『季節性アレルギー性鼻炎』の場合
⇒鼻の粘膜は『発赤(赤い)』で、充血した感じで腫れます。
鼻を見るだけで、たくさんの情報を得ることができるわけで、しっかり鼻を見ることは診断に非常に重要なわけですが...
同じくらい重要なのが『問診』です。
どのような症状がいつでるのか?
季節によるものなのか、それとも場所によるものか、なにか他に誘因はないか?
さらに目のかゆみ、皮膚のかゆみなどの症状はないか。
これだけでもだいぶ診断が絞れます。
例えば...
毎年、2月~4月の間に鼻水、くしゃみが出る。目のかゆみもある。
となればまずスギの花粉症を考えます。
一年中、鼻水鼻づまりがあり、特にホコリっぽいところで症状が強い。
となればまずハウスダストアレルギーでしょう。
『鼻の中の見た目』『問診』
この2つでほとんどの場合は診断とアレルギーの原因まで推定できるわけです。
さらに検査を加えれば診断が確実なものとなります。
・鼻汁好酸球検査
鼻水の中にアレルギーに関連する『好酸球』という細胞が増えているか顕微鏡でみる検査
・皮膚反応検査
皮膚に傷をつけてアレルギーの原因と思われる物質をつけ、そこが腫れるかどうかでアレルギーがあるか見る検査
・血液検査
IgEというアレルギーに関連するタンパク質の量を測ります。
特異的IgE検査:様々な物質についてアレルギーの原因か調べる
非特異的IgE検査:特定の物質ではなく、IgE全体の量を調べる
この辺りがガイドラインでも勧められている検査です。
ただ、実際は鼻の見た目や問診である程度診断して、血液検査でアレルギーの原因を確認するという流れが多いと思います。
(鼻汁好酸球検査や皮膚反応検査も最近はあまり行われていないかと)
アレルギー性鼻炎診断の実際はこんな感じ。
では他の『鼻炎』は?
長くなったのでまた次回に(^_-)-☆
熊本市の耳鼻咽喉科 たかむら耳鼻咽喉科
〒862-0926 熊本市東区保田窪5丁目10-26 ■診療時間 ●月~火・木~金/9:00-12:30 14:30-18:30 ●水曜日/9:00-12:30 ●土曜日/9:00-12:30 14:00-15:00 ■休診日 日曜・祝祭日
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