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2018年5月の記事一覧
Posted:2018.05.29 | Category: 雑談
人工知能(AI)が囲碁や将棋やチェスで人間よりも強くなったというニュースはよく聞くかと思います。
囲碁や将棋は相手の手も見ることができる『完全情報ゲーム』と呼ばれるカテゴリーになりますが、『完全情報ゲーム』ではすでにAIが人間を圧倒しており、今後はポーカーや麻雀などの相手の情報が部分的にしかわからない『不完全情報ゲーム』でもAIの活躍が見込まれています。
『不完全情報ゲーム』では運の要素も関わってくるのですが、すでにポーカーではプロ相手にAIが圧勝してしまいました。
ポーカーにしろ、麻雀にしろ基本的には確率論が根底にあり、それに加えて相手プレイヤーの状況や思考など様々な要素を加味して自分の方向性を考えていくゲームです。(と、私は思ってます(^-^;)
それこそポーカーでは相手の思考をコントロールするためのブラフも重要になってくるし、トッププロ達は相手の細かな仕草や表情を常に見ているわけです。
最近はネット上でのポーカーが盛んに行われており、その場合はAIと同様相手の仕草や表情は読めません。相手のそれまでのプレイデータなんかを参考にしながら勝負するわけで、その究極系がAIということでしょうか。
...昔ポーカーにハマっていて語りだすと長くなるので、本題を(・_・;)
AIと皮膚科医に皮膚の画像を見せて、メラノーマ(悪性黒色腫)と良性のほくろかどうかを見分けるというテストを行ったというニュースを見つけました。
結果はAIが正解率95%、皮膚科医は正解率86.6%でAIの勝利。
AIは10万枚以上の画像を良性か悪性かで学習させて勝負に挑んだそうです。
『AIがあれば医者いらず』ってことはまだまだないでしょうが、近い将来診断の助けになることはたくさんあるでしょうね。
耳鼻科でも中耳炎の診断と重症度の判定くらいならAIでも出来ると思います。
ただ暴れる子どもの耳の中を見たり、耳垢をとったり、鼓膜切開をしたりなんてのはAIでもロボットでも無理ですからね(@_@)
最近の医療ドラマで取り上げられている『ロボット支援手術』も広まってきていますが、あくまでも『支援』であり、人間が操作するものです。
AIも『支援』として上手に利用していくということも、医療従事者に今後求められることでしょう。
Posted:2018.05.26 | Category: 雑談
医師の必需品とも言っていい聴診器
これまで使用していたのは『リットマン』というアメリカのメーカーのものです。
聴診器といえばリットマンというくらい世界中で圧倒的なシェアを獲得しています。
聴診器を初めて買ったのは医学部5年生の時。
病院での実習が始まるので、必要になります。
同学年約100人のうち、9割くらいはリットマンを選んでました。
残りが買っていたのは『ウェルチアレン』という同じくアメリカのメーカーのものでした。
名前を刻印したり、奇をてらって派手目の色のチューブを選んでるヤツラもいましたが、実習で実際の患者さんにも使うので基本的にはみんな似たようなものばかりでした。
というわけで、今回10年位前に買った私のリットマン。
聞こえ方には全然問題ないのですが、所々部品の劣化もあり買い替えとなりました。
ででん!!
今回選んだのは『ウルトラスコープ』というメーカー。
正直全然聞いたこともありませんでした(^-^;
なにか良い聴診器がないかと探していたところ...
『なんとレザージャケットの上からでも心音が聴取できる!?』
『アメリカでは騒音のなかでも聴診器を使わなくてはならない救急救命士などに人気!?』
などと言う宣伝文句で発見。
そして...
なんといってもこのデザイン☺
本当に異常な数のデザインがあります。
なんとアメリカの職人が一つ一つ注文を受けてから書いているそうで。
付け替え用も同時に購入。
上の天使は小児用。下は当院の名前を入れている成人用です。
でもやっぱりニッコリマークが一番のお気に入りですな☻
肝心の聞こえ具合ですが...
正直いままでのものとそこまで大きな違いはないかと(^-^;
レザージャケットの上からは無理な気がします。
まぁちゃんと聞こえるから問題なし。
医療用具ってどうしても武骨なものが多いので、聴診器だけでも怖がってしまうお子さんも多いです。
こういった小物を使ってでも怖がらずに、泣かずに診察を受けてもらえればいいですね~(^^)/
見た目はふざけた感じになっちゃいますけど、ちゃんと聴診はできますので、安心してください(^-^;
Posted:2018.05.24 | Category: お知らせ
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2018年8月 追記
イムノキャップラピッドの供給は回復致しました。
検査希望の方はどうぞお気軽にご相談ください。
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先日からお騒がせしております20分でわかるアレルギー検査『イムノキャップラピッド』ですが、今週検査キットが数は少ないですが入荷しました。
まだ安定供給にはならないようですが、どうぞご相談ください。
『イムノキャップラピッド』での検査希望の方は来院前にお電話で問い合わせていただけますと幸いです。
アレルギーといえば、現在はスギ・ヒノキ花粉症は終わり、カモガヤ花粉の季節です。
今年はスギ・ヒノキ花粉もそうでしたが、カモガヤ花粉も結構多い印象で苦しんでいる方が多いです。
また、昨日テレビで『舌下免疫療法』についての話が放送されたらしいですね。
スギ花粉症に対する舌下免疫療法は花粉症のシーズン中は開始できませんが、もう開始できる時期ですので、こちらもどうぞご相談ください(^^)/
昨日『世界の果てまでイッテQ!』を観ていたら『高速鼻うがい』なるものにいとうあさこさんが挑戦していました。
たしかオランダだったと思いますが、3リットルもの水分を片方の鼻からポンプを使って送り込み、反対側から噴出する姿に私も爆笑していたのですが...(^-^;
番組のテロップでも『決してマネをしないように』と書かれていました。
...ホントにマネしないで下さい(*_*;
鼻うがい(鼻洗浄)というのは耳鼻科で行うことはちょこちょこあるのですが、結構注意点があります。
バラエティー番組に対して真面目に意見するのはナンセンスだとは思いますが、今回の『高速鼻うがい』にツッコミをいれると...
まずは、うがいに使った水分はなんなんだろうということ。
通常、鼻うがいに使用する水分には食塩水や重曹なんかが入っています。
真水で鼻うがいするとお風呂やプールのお水が鼻に入ったことがある方はわかると思いますが、浸透圧の関係もあり結構痛いです。
同様に水分が冷たかったりしてもかなり痛いです。
そして3リットルという量もめちゃ多い。
もちろんポンプで押し出すような圧力をかけてもダメ(^-^;
といったところでしょうか。
普通の鼻うがいでもちょっとやり方を間違えると中耳炎になることもあります。
耳と鼻をつなぐ『耳管』を通って鼻から耳に水がはいっちゃうわけですね。
花粉症などのアレルギー性鼻炎に対して1日1回鼻うがい(鼻洗浄)をすると症状の改善が得られたというデータもあります。
また、副鼻腔炎の手術をしたあとは鼻洗浄が非常に重要だったりします。
何事もやり過ぎはダメだし、やり方をしっかり守ることが大事ですね(^^)/
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2018年8月 追記
イムノキャップラピッドの供給は回復致しました。
検査希望の方はどうぞお気軽にご相談ください。
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先日も書きましたが、『20分でわかるアレルギー検査 イムノキャップラピッド』の検査キット不足でご迷惑をおかけしています。
すでに在庫切れの後に数人検査希望がありましたが、検査キットが入荷できるまでお待ちいただいています。
先日メーカーの方が説明に来院されましたが、まだいつ出荷再開できるか未定のようです。
どうやら製造の方に問題があるようですが、原因の詳細も不明です。
アレルギーの低年齢化がよく言われているので、需要が増えていることもあるのでしょう。
以前にタミフル不足なんかもありましたが、需要が供給を上回ってしまうとこういった事態になってしまいます。
『イムノキャップラピッド』は昨年の2月から導入したのですが、主にアレルギー性鼻炎のお子さんに活躍してくれます。
泣き出す子もほとんどおらず、非常に良い検査器具なだけに、残念(:_;)
早く安定供給が再開することを祈るばかりです。
検査ができるようになりましたらすぐにコチラでもお知らせしますm(__)m
Posted:2018.05.11 | Category: お知らせ
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2018年8月 追記
イムノキャップラピッドの供給は回復致しました。
検査希望の方はどうぞお気軽にご相談ください。
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20分でわかるアレルギー検査『イムノキャップラピッド』について
(検査の詳細は⇒コチラへどうぞ)
先月頃よりメーカーから連絡があり、検査キットの需要が多くなりメーカーからの供給が間に合わなくなってしまったとのことです。
院内の在庫で検査は継続していましたが、本日ついに在庫も尽きてしまいました。
大変申し訳ございませんが、メーカーからの供給が再開するまで『イムノキャップラピッド』での検査はできない状態です。
現在のところ何時から再開できるか目途もたっていません。
どうぞご理解の程、宜しくお願い致します。
通常の採血によるアレルギー検査はもちろん可能ですので、どうぞご相談ください。
Posted:2018.05.10 | Category: お薬の話
最近真面目な記事を書いてなかったので、久々に医学系のお話を(^-^;
以前にも何度か書いた覚えがありますが、マクロライド系という抗生剤についてです。
特にクラリスロマイシン(クラリス、クラリシッド)というお薬。
まず、抗生剤は『殺菌的』な薬と『静菌的』なお薬に分かれます。
『殺菌的』なものはペニシリン系やセフェム系など。代表的なものとしてワイドシリンやパセトシンやメイアクトやフロモックスなどなど。
読んで字のごとく細菌を『殺す』ようなお薬です。
『静菌的』なものの代表がマクロライド系です。
これは細菌の増殖を抑えるように働きます。
なので、急性期の感染症にはあまり効果は望めません。
マイコプラズマに対して有効だったのですが、最近は耐性化が進んでしまい使いづらくなりました。
有名な使い方が『マクロライド少量長期投与』という方法です。
マクロライドには炎症を抑えたり、免疫を調整する効果があることが知られています。
そのため、通常使う量の半分以下で長期間内服を続ける方法が慢性副鼻腔炎やびまん性汎細気管支炎、慢性閉塞性肺疾患などによく用いられます。
非常に効果がある方法なのですが、実はこの免疫調整機能や抗炎症作用はメカニズムがよく分かってなかったのです。
それが先月、そのメカニズムが分かってきたという発表がありました。
詳細は省きますが、これがもっと詳しく解明されれば、マクロライドの抗生剤としての機能をなくして免疫調整機能や抗炎症作用のみを持つ新薬が開発されるかもしれません。
そうすれば耐性菌の問題にも貢献しますし、非常に有用なお薬になることでしょう(^^)/
熊本市の耳鼻咽喉科 たかむら耳鼻咽喉科
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