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先日報告いたしましたが、7月20日~23日まで埼玉県は所沢の国立障害者リハビリテーションセンターにて補聴器適合判定医師研修会に参加してきました。
4日間、ホテルと研修会場を行き来するのみの生活で補聴器について改めて勉強しましたが、いろいろ考えさせられることがありました。
まず、補聴器の調整をしっかり行うには、やはり大変な労力が必要ということです。
一度難聴になってしまうと、脳自体が「聞こえない脳」になってしまい、それを再び「聞こえる脳」にするにはしっかりと調整された音を聞き続けなくてはならない。「トレーニングが必要」というお話がありました。
宇都宮の耳鼻科の先生がお話しされていましたが、その先生の補聴器外来ではまず補聴器を貸し出し、約3か月かけて少しずつ調整し、その後に購入を検討していただくそうです。
済生会宇都宮病院のホームページからその先生が作成された冊子をダウンロードできます。非常にわかりやすく書かれていますので、ぜひご覧ください。
☆済生会宇都宮病院 難聴の聞こえは「トレーニング」しないと!良くならない!
http://www.saimiya.com/images/stories/sinryou/jibi/ent.pdf
そのようなお話しを聞いていて一番思ったのが、「補聴器を検討される側」の苦労が大きすぎるということです。
メガネ屋さんや時計屋さん、通販でも補聴器は購入できますが、聴力検査一回だけで完璧に補聴器を調整できるわけもなく、しっかりと調整するには耳鼻科と補聴器店を何度も通っていただかなくてはなりません。
(まして通販では検査すらしないわけですが、、、)
そのような現状で補聴器の使用に積極的になれないのも無理ありません。
日本の補聴器の普及率が欧米にくらべてかなり低いと言われています。それに加えて高額な補聴器を購入したけど、使えなくて無くしてしまったという話が非常に多いです。
ちゃんと調整していない補聴器ははっきり言って耳には害です。
補聴器は本当に進化しており、ハウリング防止(ピーピー音を消す)、雑音防止(周囲の雑音を消す)、指向性(どっちから音がしているかわかるようにする)など様々な機能がどんどん進化しています。防水機能もついています。Bluetoothを使って音を飛ばしたりもできます。
また、補聴器自体も小さくなっていますし、デザインも様々から選べます。
(デコレーションしたりしている方もいます)
この補聴器はメイドインジャパンデザインらしい、機能的なカッコよさがありますね。
そのような素晴らしい機器をちゃんと使用できるように、もっと良い仕組みをつくるためには、耳鼻科と補聴器店、補聴器メーカーが協力することが大事だと思います。文章や検査結果のやり取りだけでなく、もっと購入される方々の面倒を少なくできるような方法があるのではないか、、、
私の今後の課題として取り組んでいくつもりです。
余談ですが、今回の研修会の参加者名簿。
私は院長に昇格したようです(^^)
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