たかむら耳鼻咽喉科

耳・花・喉・アレルギーのクリニック 096-382-8700

ニュース

ニュース

耳の記事一覧

Posted:2018.03.03 | Category: 医療系のお話 耳

毎年恒例3月3日は一般的にはひな祭り。
耳鼻科的には『耳の日』。


耳の話題でも書こうと思ったのですが、すでに2月22日『ネコの日』に合わせてちょっと書いちゃってます(^-^;
(⇒2月22日の記事『ネコの日記念日』


無理矢理なにか耳の話題はないかと日本耳鼻咽喉科学会の雑誌を読んでいると一つだけ、耳鳴りをきっかけに血管の異常が発見されたという症例報告を発見。



特に『拍動性耳鳴』で血管の異常が発見されることがあります。
『拍動性耳鳴』とは、耳鳴りでも『シュッシュッ』とか『ザーザー』など、まさに心臓の鼓動のようなリズムの音が聞こえる状態です。


耳の周りにも血管はたくさんあるので、誰でも聞こえてもおかしくないのですが、特に血流が増えたり、血管が細くなって血の流れが速くなってしまったりするとその音が聞こえてしまうことがあります。


拍動性耳鳴は耳鳴りの中で10~15%程度なので、そこまで多くはないのですが
特に頸部の血管を圧迫したり、首の運動で耳鳴りに変化があれば血管の異常による耳鳴りの可能性が高くなります。


動脈硬化、動脈瘤などの病気が隠れていることがありますので、十分注意が必要です。


耳鳴りも本当に様々な原因から生じますので、非常に難しい分野です。

一番多いのは難聴が進行したことが原因の耳鳴ですが、原因がわからないことも多く、治療に難渋することも多いです。



"いちおう"耳鳴りに対して使われるお薬もあるのですが、なかなか効果に乏しいことが多いのも事実


そのため簡単に『耳鳴りは治らない』とか『気にするな』とか言ってしまう医師が多いのも事実"(-""-)"



最近は耳鳴り補聴器や認知行動療法と言った治療法が広まってきて、治療法の選択肢は増えたと言ってもいいでしょう。
難しい治療であることは変わりないのですが...頑張ります(; ・`д・´)

Posted:2017.07.26 | Category: こどもの病気 医療系のお話 耳

tyuuji.png

中耳炎の子の親御さんから『プールは入っていいですか?』



この季節に非常に多い質問です(^-^)



中耳炎があると『絶対にプールはダメ!』という病院もあるようです。
中耳炎の具合によってはプールを控えた方が良い場合があることは事実で、その裁量は医師によって多少違いがあります。



以前にも軽く書いたかもしれませんが、プールに入ることが中耳炎の直接の原因になることはありません。

ただし、それは鼓膜に問題がないことが前提です。



鼓膜は完全防水仕様ですから耳に水が入っても中耳まで到達することはありえないわけです。




ただし、鼓膜切開の後や、鼓膜にチューブを入れたりして鼓膜に穴が開いている場合は別です。

プールのお水が中耳まで入っちゃいますので、耳栓をするなどの対応が必要になります。



また、急性中耳炎でお熱がある場合もプールは控えましょう。
(熱があってもプールに行かせるという親御さんは少ないでしょうが(^-^;)




例えば滲出性中耳炎のお子さんはたくさんいますが、プールに入るのは全く問題ないので、『全然問題ないですよ~』って感じで答えています。



ただし、プールの後に体を冷やしたりしてお鼻の調子が悪くなったりすると中耳炎にも良くないのでその点は注意していただいてます。




子どもからしたら症状もあまり強くない滲出性中耳炎で楽しいプールに行けないなんて悲しいことですから(:_;)




それにプールで運動することで良い面もあります。
『喘息にプールが良い』と言われることがありますが、これは埃の少ない環境で運動することで呼吸器系の機能が鍛えられ気道の過敏性が改善するということで勧められるわけです。



中耳炎の子どもはほとんどアレルギー性鼻炎があったりしてお鼻が悪いので、花粉や埃が多い場所で運動するより、プールで呼吸器系を鍛えたほうが良いはずです。



などなどの理由で中耳炎のお子さんにもプールを許可することがほとんどですが、炎症が強い時期や副鼻腔炎の状態が悪かったりすると数日プールを控えた方が良いことも多々ありますので、ご心配ならプールに行く前に一度受診してください(^^)/

 

Posted:2017.07.03 | Category: 医療系のお話 耳

7月に入って既に猛暑かと思ったら明日は台風!?
個人的にも7月は慌ただしそうですが、体も鍛えつつバテずに頑張ります!


まず7月の予定をもう一度。


もう今週のことになりますが、7月6日(木)、7月7日(金)は耳鼻咽喉科臨床学会に出席の為、副院長不在となります。

いつものように診療自体は通常通り行っておりますので、どうぞお越し下さい。



さて、ちょっと前に新しい内視鏡を導入したことを書きました。
(⇒『新・電子内視鏡導入!!』)


そして先週、またまた新しい機材を導入しました。

『耳Cam』
DSC_1577.JPG

つまり耳のカメラです。



鼓膜を細かく観察するには、基本的に『顕微鏡』を使わなくてはしっかり見えません。
なのでほとんどの耳鼻科ユニット(診察する台)にはこんな感じの顕微鏡がついています。
DSC_1578.JPG

しかし、この顕微鏡では当然観察している耳鼻科の医者しか鼓膜は見えません。






子どもが耳を痛がって耳鼻科を受診し、『中耳炎ですね』と言われても、しばらくお薬を飲んで『だいぶ良くなっています』と言われても実際に耳がどうなっているか見えないと実感がわかないのではないでしょうか。



鼻とかのどならまだわかりやすいかもしれませんが(^-^;

DSC_1573.JPG
これを使えばこんな感じでパソコンの画面に大きく鼓膜を映し出せます。



かなり画質も綺麗で、すでに何人かこれを使って説明しましたが、かなり好評です(*^^)v



診察には別に必須じゃないんですけど、画像は電子カルテ上に保存できるので、時系列で並べて比較できるので、その点では非常に便利です。



やはり十分に納得していただいた上での治療というのが私の中で重要と考えていますので導入しました。


これを使ったからって検査料が増えるわけでもないですので、ご安心ください(*^^)

Posted:2017.03.23 | Category: 医療系のお話 耳

先週末3月18日(土)は夕方からまたまた勉強会。この時期は多いんです(^-^;
今回は参加者も結構多め。

その中での特別講演はTEESのお話でした。



TEESとはTranscanal Endoscpic Ear Surgeryの略です。
日本語訳すると経外耳道的内視鏡下耳科手術
簡単に言うと耳の穴から内視鏡を入れて行う手術です。

そしてこの手術では世界的に高名であり、間違いなく日本の第一人者である先生が来られ講演されました。
分かりやすい説明と手術画像、そして今後の展望まで非常に勉強になりました。


耳の手術で最も多い病気は『真珠腫性中耳炎』です。
当院のHPでも紹介していますが、この病気は基本的に手術が必要です。
『中耳炎』の項目の下の方にあります)



これまでの手術では耳の後ろをガバっと切って、乳突蜂巣と呼ばれる周りの骨をガリガリと削って中耳にアプローチしていました。

そして真珠腫の場合は再発の可能性が非常に高い病気であり、基本的に手術は2回行います。1回目の手術で病変を可能な限りすべて除去し、2回目の手術では再発があるか確認し、あれば再度摘出します。
2回目も耳の後ろをガバっと切らなくてはならないわけです。


しかし、TEESでは耳の穴から内視鏡を入れて手術をするので、もちろん傷が小さく痛みが少ないし、入院する期間も短くすみます
さらに、内視鏡の発達によりものすごく小さな病変も鮮明にとらえることができますし、内視鏡は視野が広いのでこれまでの手術ではどうしても死角になっていた場所もしっかりと操作できるようになりました。

medical_generalsurgery_system_16.jpg
こんな感じの内視鏡を使って


pic_thum_g151.jpg
こういう器具をいろいろ使って操作します。


この手術の構想自体は昔からあったそうですが、最近の内視鏡とモニター技術、そして手術器具の発達によって一気に進化しました。
(最近では手術モニターも4K画質なんてものがあります)


熊本でも3年位前から熊本大学病院で行われており、私も数十回は手術に入りましたが、病気の状態によっては手術時間も非常に短く、術後が明らかに楽です。


病変の範囲や位置によっては内視鏡だけで手術ができないこともあり、その時にはやはりガバっと耳の後ろを切ることもありますが、この手術は間違いなく今後世界中で広がっていくと思います。というより既にかなりの勢いで広がっており、日本でもこの手術をする病院はどんどん増えています。

色々な学会でどんどん成果が発表されていますし、毎年ハンズオンセミナーという実践型の勉強会が開かれ、どんどん参加者も増えているようです。


きっと近い将来にTEESは手術を行う耳鼻科医にとって必須の技術になると思います


鼻の手術も昔は歯茎の部分をガバッと切って行っていましたが、内視鏡を用いることで飛躍的に発展しました。その流れがようやく耳の手術にもやってきました。

というわけで、次は鼻の手術についても書いてみます(^^)/

Posted:2017.03.15 | Category: お薬の話 医療系のお話 耳

3月の予定の追加です。

3月24日(金) また他院の応援のため、副院長不在になります。
申し訳ございません。なんだか最近人気者で(^-^;



んで、題名の通り前回記事で点鼻薬のことを書きましたので、ついでに点耳薬のお話を。


点耳薬はその名の通り、耳の中に差す液体のお薬です。

taribiddo.jpg
目薬みたいな感じですね。

抗生剤が入ったものや、ステロイドが入ったものもあります。

特に、一番使用されているのはこの『タリビッド点耳薬』という抗生剤入りのものでしょう。

中耳炎に使用されていることがほとんどかと思います。


先に結論を言います。

〇〇〇中耳炎に点耳薬は意味がありません



先に結論を言っておいて引っ張っていくスタイルです(^^)

まず耳の構造はこんな感じです。

mimino.png
中耳炎が起こる場所は鼓膜の奥の中耳です。
そこに炎症を起こし、膿が溜まるのです。


鼓膜は3層構造になっており、外耳道側から皮膚層、固有層、粘膜層となっています。
ちなみに直径8~10mm程度で、厚さは0.1mm程度です。

鼓膜は外耳道を伝わってきた音によって振動し、奥の耳小骨という骨に音を伝えていく働きがあります。


そしてもう一つ重要な働きとして、外耳道からの異物を中耳に入れないという防御壁のような働きもあります。

お風呂にはいって耳に水が入っても鼓膜に穴が開いてなければ中耳まで入り込むことはありません。
鼓膜は完全防水仕様です。
そうじゃなきゃプールやお風呂に入る度に中耳炎になっちゃいます。


結論をちゃんと言います。

鼓膜に穴が開いていない中耳炎に点耳薬は意味がありません。


点耳薬が鼓膜にガードされて中耳まで到達しないのだから当然ですね。

点耳薬が効果を発揮するのは『外耳炎』『慢性中耳炎』『(鼓膜切開後などで鼓膜に穴が開いている)急性中耳炎』です。

点耳薬を意味もなく続けてしまうと、もちろん耐性菌は増えますし、耳の中にカビが生えることもあります(外耳道真菌症)。



ついでに、お子さんが中耳炎になり、痛がっている状態で点耳薬は無駄です
痛がっているということは鼓膜に穴が開いておらず、鼓膜が腫れて痛みがあるということなので。


耳漏(耳だれ)がたくさん耳の中から出ているときもあまり意味がありません。
耳漏に邪魔されて点耳薬が奥まで入っていきません。
耳漏をしっかりと『耳鼻科で』掃除することの方が何十倍も重要です。(ご自宅ではしないでくださいね(^-^;)



だいぶ前に赤十字病院に勤めていたころ、救急や小児科の医師に『点耳薬はどういう時に使えばよいか?』などなど色々質問をもらい、講義までしたことを思い出しながら書いてみました。
懐かしいな~(遠い目)

Posted:2017.03.06 | Category: お知らせ 医療系のお話 耳

花粉症も最盛期を迎えている今月の予定です。

3月8日(水) 他院での診療のため、副院長不在
3月20日(月) 春分の日 休日当番医 9:00~17:00

となっています。
相変わらず他院によく呼ばれております(^-^;



そして私の突発性難聴ですが、結論から言いますと、しっかり治ったようです。

時々ふと違和感があるような感じもありますが、無視しています(*´з`)

聴力検査もしっかり正常になりましたから、問題ないでしょう!
お薬もきっちり飲みきり終了となりました(^^)/

あとはまた悪くならないように祈るばかりです。


前にも書きましたが、自分の専門の病気になるとは、、、
特に低音障害型突発性難聴と言われる病気は突発性難聴の中でも1割弱程度。
突発性難聴の発症は10万人に60人程度(2012年調査)。


ちなみに耳鼻科医は日本に約9000人。
ということは、単純に計算すると突発性難聴になった耳鼻科医は日本にいても数人程度。
低音障害型突発性難聴となるとほとんどいないでしょう。


『日本で一番突発性難聴の気持ちが分かる耳鼻科医』とでも名乗ろうかな(^-^;

Posted:2017.03.01 | Category: 医療系のお話 耳

もう3月ですね!

やはり今年は花粉の量が多いためか、去年は全然花粉症の症状がなかった方も多く受診されています。

そしてアレルギーの検査も多くの方が希望され、どんどん検査しています。
やはりアレルギーの治療の基本は『敵を知ること』ですからね!



はてさて、発症から1週間経過した私の突発性難聴です。


昨日あたりから症状も明らかに改善してきました(^^)
注意して聞くとやはり若干違和感があり、耳鳴りも少しありますが不快感はかなり軽減。

で、聴力をチェック

DSC_1364.JPG

おぉ、ほとんど治ってる!!
(是非前回の記事と比較してみて下さい)

でも聴力検査中に気づきましたが、やっぱり音が若干割れて聞こえるようで『ピー』という音が微妙に割れて『ビー』という感じです。
(わかりづらい表現ですが(^-^;)


いづれにしても順調に治ってくれているので、ステロイドは予定通り減らしていきます。
明日から10mgにして5mg→終了という流れです。


突発性難聴は早期発見、早期治療が最も重要です
私はもちろん病気に対する知識を持っていて、発症して2日後から治療を開始できましたから、回復も早かったのでしょう。

それでも最初は『鼻が悪いからかな?』とか思って放置しちゃいました
証拠も残っちゃってます(^-^; ⇒ 前々々回の記事


突発性難聴は軽度だと耳の違和感や耳がつまった感じがする程度の症状のことがあります(実体験)。

そういう時は放置せず、必ず耳鼻科受診を!

熊本市耳鼻咽喉科 たかむら耳鼻咽喉科
〒862-0926 熊本市東区保田窪5丁目10-26  ■診療時間 ●月~火・木~金/9:00-12:30 14:30-18:30 ●水曜日/9:00-12:30 ●土曜日/9:00-12:30 14:00-15:00  ■休診日 日曜・祝祭日